HP


HP    Profile    Information    Gallery

2013/04/27

水と遊び・水を知り・水に習う (60)

春の川の表情を見たくて山に入った。
丁度数日前に冷え込んで、山は雪がうっすらと地面を覆っていた。
この山全体を一人で貸しきっているという感覚になるほどの静けさに、
聞こえてくる音は、川の流れる音と小鳥のさえずる声だけである。
なんだか心細くなるので時々歌を唄いながら分け入っていく。
淡く雪化粧した地面に白いしぶきを巻きあげながら流れる雄雄しさの表情と、自分の流れていく道をしっかり決めてひたすら流れて行く表情と、
遅い春の新芽とやさしい色の花を愛でながら、穏やかに流れて行く表情を、懐かしく見ることが出来た。
この水たちは同じような行為を36億年ひたすら繰り返していることに「水って凄いな」と感心させられた。